【福岡の裏側#1】chiffon cake MARIE/大学生で始めた移動販売！シフォンケーキ専門店が人気店になるまで

私は食の道に進みたいと、高校で調理師免許を取得しました。起業に関しては、私が大学の頃はFacebookなどで学生起業なども流行っていて。

元々起業にも少し興味がありましたが、それよりもケーキ作りが大好きだっていうのが強かったと思います。

ただ、ケーキ屋さんってお店を持つのにすごく資金が必要なんです。パソコン1台で起業！っていうのも無理ですし。だからまずはお店を持たずに開業しました…！

3年生になると就活が始まるので、大学のうちに”うまくいくかどうか”決めたかったんです。冷蔵庫やオーブンを揃えて、いきなり開業するのはリスクだと思いました。

学生時代はアルバイトも一般企業のインターンもたくさん経験したんですが、自分の中で行った先の環境があまりしっくり来なくて…笑
「やっぱりケーキ作りが好きだな！」っていうのもあって。

その結果「もう自分で自分が好きな環境を作ろう！」っていう気持ちがあったんだと思います！

そうですね！でも友達には誰ひとりにも言わず、内緒で1年くらいやっていました。笑

身内じゃない人がお金を出して買ってくれて、おいしいと言ってくれることが何より大事だと思っていたので。あえて内緒で進めていました。

はい！そうなんです。
身内の反応に甘えたくないというか。笑

本当に美味しいものを作っていって、知らない人にも美味しいって喜んでもらうこと、お金を出す価値があるかどうかが一番大事だと思っていました。

結果、移動販売から初めて2年間でファンの方がついてくれて、実店舗を持つことになりました。

それで22歳の時に高宮へ実店舗をオープンするんですけど、元々その前に希望を出していたテナントは、同時に申し込みがあり借りられず…涙
私が若かったっていうのもあるかもしれません。

その後また事業計画を作り直したり、開業当時はすごく大変だった記憶があります。

運よく今の高宮の地にお店を開業できたんですが、この時も他で同時に申し込みがあれば、もしかしたらオープンできなかったかもしれないと思っています…！

そうですね！いろいろあったんですが、まず私は「いつか博多駅に店舗を持ちたい！」と、移動販売をやっていた頃からずっと憧れでした。

「博多駅にお店があれば、よりたくさんの人に買ってもらえて、喜んでもらえる！」と思っていたからです。

それで、本当にタイミングよく出店できることになりました。ただし、博多駅にお店を出すということは、今より製造や採用など、ギアをひとつあげないといけません。製造量も倍です。そのためセントラルキッチンを作ることに。

そして、なぜかこのタイミングで、自分の結婚式とかぶって…笑

その時は博多店のオープン準備と同時にセントラルキッチンを作り、自分の結婚式を挙げたりしていました。笑

はい、実はこの時は子どもの出産と被って…！
出産が1月、オープンが3月でした。

「ごめん！いま私、分娩室で…！」って電話しながら開業準備を進めていたような感じで。笑

博多も天神もそうですけど、場所的に利用しやすくなって、そこにお店を出せることがとにかく嬉しかったんですよね。
絶対にたくさんの人が喜んでくれるのが分かっていたので。

あと何より応援してくれるお客様も、従業員のみんなも大好きなんですよ…！本当に私、みんなが大好きで…

実は「塩麹」味のシフォンケーキは、開業当初からあった商品でした。

当時は塩麹がブームになった時で「絶対にシフォンケーキの旨味を引き出してくれるはず！」と思い入れてみたところ、本当に美味しくて。

新しい商品開発の際、いろんな粉を試していました。上新粉、米粉、ありとあらゆる粉でやってみて。上新粉はぺっちゃんこになってしまったり。それで、タピオカ粉にたどりついて…。

食べた瞬間に「うわー！これだーー！」って自分の中ですごいヒットしました！食感も味も。他と比べてよかったというよりは、もう本当にこれだ！って思えた感じです。

私はたぶん職業病みたいな感じで、ケーキ屋さんに行くのが好きなんですよね。

で、ケーキを食べて「オレンジとチョコレートの組み合わせいいな…。あ、甘夏のジャムをシフォンケーキに入れたらいいかも」とか。
コンビニスイーツを食べてひらめいたりとかですね。

はい！今月から「タピオカみたらし」を最近販売し始めました。
普通に醤油パウダーをシフォンケーキに入れただけだと、しょっぱいだけで物足りなくて。

そこで、今回初めてタレを別でかけるシフォンケーキにしました。今後も黒蜜をかけたものなど、いろんなものを出していきたいです！

他にも、カップに入ったシフォンケーキもこれから出る予定です。
そのまま食べても美味しいんですけど、ちょっとクリームが欲しいな…ていうお客様のために、カップにシフォンと生クリームが入った食べやすい商品が出ます！

あとは季節の果物など、その時期にしか味わえない旬のものを取り入れています。休みの日に糸島の直売所に行って買い物をして、そのまますぐに試作を作ったり。

せっかくなので、今しか味わえない地元の旬の美味しさを味わってほしいなあと思っています！

あとは店舗限定にすることで、そのお店でしか買えない特別感も味わってほしいですね。

他にもお客様からアンケートを取って、また新しいメニューを作ろうと思っています！以前は「ゆず胡椒」や「ほうれん草」を限定商品として出させてもらいました。

はい、私は博多店に出した時もそうだったんですが、MARIEのシフォンケーキが「福岡のお土産」になってほしいと思っています。

本来、お土産ってその土地でしか味わえないもの、買えないものだと思うんです。

だから私は福岡の旬の食材にこだわっていて、いましか味わえない美味しさを楽しんでもらいたいなと思っています。

私？個人ですか！笑
そうですね、またシフォンケーキの話になっちゃうんですが…笑

シフォンケーキって元々アメリカのお菓子なんです。ヨーロッパじゃなくて。

だからいつか、シフォンケーキ発祥の地、アメリカで出店したいって思っています！